「仮想通貨で脱サラ!」「資産運用で不労所得!あなたの理想の生活を」…などなど。ネットでもSNSでも「暗号資産!仮想通貨!資産運用!」のキーワードと共に甘い広告を沢山目にしませんか?
今回は、Web広告で釣られたでもなんでもなく、なんとママ友から勧誘を受けてしまった筆者がとても悩み、沢山リサーチした結果断るに至った体験をいたしました。
その体験をベースに、【中立的な立場】で【分かりやすく】暗号資産に関するリスクを10の項目に分けて解説していきたいと思います。
ママ友曰く「貯金は安全なんて嘘。円なんて紙切れになるかもよ。」
きっかけはこんな話でした。そこから、「資産運用をどうしているか?」、「選択肢として仮想通貨を考えたことがあるか?」という流れで今回の勧誘に至りました。
具体的な仮想通貨名はここでは伏せておきますが、「暗号資産とか仮想通貨って危険な響きがあると思うけど、この通貨は特別だよ!」とのことで、その通貨の利益率や安全性、投資を始めて生活が変わったことなどを本当に楽しそうに教えてくれました。
「日本人は無知すぎる。日本円がどれだけ危険か理解した方がいい。」と警鐘を鳴らしながら。
そう、友人は私をだまそうと思ってなんかいません。本当にそれがいいものだと信じているのです。幸せのおすそ分け的な・・・。
【友人の言い分】
- 日本はとんでもなく財政的な赤字を日銀が国債や株式を爆買いしてごまかしているけど、いつ日本売りによる株や債券、円の暴落が起きてもおかしくないんだから、貯金自体がリスクなんだよ。
- 暗号資産はブロックチェーン技術によって守られているので安全。自分のパスワード管理さえしっかりしていれば大丈夫
- 資産運用といえばまずidecoやNISAかもしれないが、その利益なんてたかが知れている。この通貨であれば年利数百パーセントなんて当たり前。利益率が爆発的に良い!
詐欺や運用による損失のリスクは絶対にある
ママ友の話は本当に良い話なのかもしれません。
でも、それと同時に詐欺の可能性や失敗する可能性も否定できません。
貯金自体(円)にもリスクがあることだって否定しきれません。
でも、そもそもリスクがないものなんてないわけです。そして、暗号資産や仮想通貨に手を出す以外にもそのリスクを分散する方法は多数存在することを忘れてはいけません。
現在、「モノなしマルチ商法」という、友人や知り合いから投資や副業などの儲け話を勧誘され被害を受ける例が多発しています。それは全て紹介者が紹介料などの利益を得る「マルチ商法」によるもの。
某芸人さんがモノなしマルチ商法の被害に遭ったのも記憶に新しいかと思います。被害に遭っても、お金は99%返ってきません。何があっても自己責任。何かあった時に紹介者である友人を責めても何にもならないのです。
結論:どんな仮想通貨を選んでも大きなリスクは伴う
私はママ友を信じていましたので、ママ友の話にも沢山素直に耳を傾けましましたが、仮想通貨については分からないことだらけでした。こうした状況に置かれて改めて、暗号資産/仮想通貨について初歩の初歩からリサーチをしてみたのです。
すると、如何せんネット上には暗号資産/仮想通貨に肯定的な情報がとても多いことに気が付きます。その原因としては、投資関連の広告報酬・成果報酬が他分野と比較してとても高額であることが考えられます。
ネット上の情報が全て善意に基づき共有されているという考えを捨てた方が良いでしょう。
また、暗号資産/仮想通貨の情報というのは、初心者からすると背景知識がないと理解しがたい専門用語が多数でてきて非常に全容が分かりづらいと感じました。
それでも根気強く調査して分かったこと。
それは、【どんなに素晴らしく利益を生み出せる仮想通貨を選んだとしても、大きなリスクは常に付きまとう】ということでした。
では、早速そのリスクを大きく10の項目に分けて、初心者にも分かりやすく解説していきたいと思います。
リスク1:仮想通貨取引所のパスワードが漏洩!?盗まれた!?
仮想通貨取引所とは、仮想通貨と法定通貨、あるいは仮想通貨と仮想通貨を交換できるプラットフォームです。そのプラットフォームを利用するためには、登録が必要で、ログインするためにパスワードを入力することになります。
単純なパスワードを設定してしまったり、他のサービス等と同じパスワードを使いまわしたりしていると、大切な資産を失うリスクは急上昇します。
あなたのパスワードを盗んだ他人がログインし、大切な資産を勝手に売却したり、現金化して奪われたりすることも。
資産を守るためにも、ご自身のパスワード管理はしっかり行いましょう。また、ほとんどの取引所では2段階認証が利用可能です。必ず設定して、パスワードの盗難リスクを減らしていきましょう。
因みに、仮想通貨取引所のパスワードは、もし忘れたり紛失したりした場合、再発行が可能です。
リスク2:ウォレットのパスワードを忘れた!?盗まれた!?
パスワードって、通常忘れたら再発行が可能なものであるという認識がありませんか?ウォレットの場合、パスワードの再発行が不可能です。
ウォレットとは、自分の暗号資産をより安全に保管できる暗号資産用のお財布のことです。一般的に、長期的に動かす予定のない仮想通貨は取引所に置いておくのではなく、よりセキュリティが強固であるウォレットに移動させることが推奨されています。
もし、あなたの暗号資産がウォレットにある状態でパスワードや秘密鍵を紛失すると、ウォレット内の資産は全て永久に失うことになる可能性が高いでしょう。
因みに、ウォレットにもオンラインのものとオフラインのものがあります。オフラインの方がより安全であると言えるでしょう。取引所よりもウォレットの方が安全とは言え、オンラインであれば同じく常にハッキングの被害と隣り合わせであることを忘れではいけません。
リスク3:仮想通貨取引所のセキュリティが甘いかも?
ある程度名の通った高度のセキュリティを謳う仮想通貨取引所でさえハッキング被害に遭っています。何件も世界各国の様々な取引所から毎年のように億単位の仮想通貨が流出しているんです。ハッカーとは、セキュリティの小さな穴を見つけてそこを徹底的にほじくっていくもの。もはやいたちごっこ。完全に安全なセキュリティなどないといっても過言ではありません。
個人でパスワードの安全性を高める努力をすること、そして、少しでも安全な取引所を選ぶことが大切であると言えるでしょう。
リスク4:暗号資産取引所が倒産するかも?
世界のトップ20位に入る暗号資産の取引所・マウントゴックスでさえも、巨額の仮想通貨が流失してしまった結果、経営破綻しました。
基本、仮想通貨投資家は法律に守られていません。取引所が倒産した場合は、自分の資産を失う可能性が高いです。
しかし、日本国内における取引所では、ハッキング被害において利用者の資産が補償された前例があるので、もし仮想通貨の取引を行うのであれば国内の取引所を利用するのが賢明でしょう。
リスク5:仮想通貨マルチ商法かも?
記事冒頭『貯金は安全なんて嘘。円なんて紙切れになるかもよ。』でも触れましたが、今かなり横行している「モノなしマルチ商法」。相談件数は増加の一途をたどっているようです。
「投資も勉強・自己啓発!」「副業に最適!」と謳いながら簡単に儲かる幻想を抱かせて勧誘。勧誘が成功すると報酬をもらい、いずれそのコミュニティにどっぷりつかって行き、そのうちに生活すべてを投資するようになり、多額の借金を背負ってしまう人々が後を絶たない。
そのような事態に警鐘を鳴らすためか、最近日本政府は「モノあり」ですがマルチ商法で有名な日本○ム○○イを厳しく取り締まりました。
もし、マルチ商法の性質を伴う仮想通貨団体の勧誘により今後問題が加速すれば、政府によりその仮想通貨の売買もしくは保有が厳しく規制される恐れがないとは言い切れません。
そしてそれは日本だけではありません。
実際に、特定の国や地域では、暗号資産の売買や保有が禁止されていることもあります。また、今後突如売買が禁止される可能性だってありますよね。それが世界中で起こり得るのです。そういった場合、暗号資産の売買及び保有が大規模で不可能になるため、「暗号資産の需要が急激になくなり価格が大幅に下落して大損!」なんてケースも想像できます。
リスク6:その仮想通貨、詐欺通貨かも?
モノなしマルチ商法と併せて頭に入れておきたいのが「詐欺通貨」の存在です。
暗号資産には、1,000を優に超える種類があるといわれています。なんとそのなかに全く価値のない仮想通貨も含まれていると言われています。
そんな通貨に手を出してしまったら最後。払ったお金は戻りませんし、買い取った仮想通貨は、本当に仮想で終わるわけです・・・(-“-)
リスク7:突然市場で売買ができなくなるかも!?(流動性リスク)
仮想通貨を売却しようとしたら、なんと!市場で取引が成立しない!!
・・・なんてことが発生する可能性が低いとは言えないのも仮想通貨の特徴。売買の需要と供給のバランス次第で取引可能な量が十分でない場合、スムーズに売却できないことがあります。
売却できないということは、すなわち資産を現金化することができないということ。
法定通貨と比較して、暗号資産は流動性の面で劣ると言わざるを得ません。
リスク8:予測不能な突発的要因を基に取引不能となるリスク
地震や洪水といった天変地異、戦争、テロ、またはそれに伴う通信障害、処理遅延など、特殊な状況下で特定の暗号資産の取引ができなくなる場合があります。
それでも、その際に逃した利益もしくは、受けてしまった損失に関しては成す術はありません。
リスク9:仮想通貨の大幅な価格変動
暗号資産は、価格の変動幅がとても大きいです。ただでさえ変動が大きいのに、暗号資産に関する法規制が依然としてしっかり定まっていないため、規制の動向やそれに伴う暗号資産事情の急変に大きな影響を受けてしまいます。
暗号資産の価格が大幅に上昇すれば大きなチャンスとなりますが、下落すればその真逆。大きな損失を被ります。最悪の場合、価値が1円にもならなくなってしまうこともあることを認識しておきましょう。
リスク10:その他にも予測できない事件が起こるかも?
暗号資産取引所でさえ管理ができない事情って結構あるんです。その結果利用者に生じた損得について、取引所に責任を問うことは一切できないのが普通です。利用者自身の自己責任なのです。
暗号資産はまだまだ発展途上。安全な取引が行えるよう日々改良が勧められていますが、それを破る技術もまた然り。今後また新しい手口で攻撃される可能性も否めません。
ここまでして仮想通貨?
筆者が思ったこと。
それは、「ここまでして仮想通貨するべき?」です。
仮想通貨は間違いなくハイリスクハイリターン。そして、まったく節税にならない。
しかし、ママ友はidecoもNISAも利益率が低いからバカバカしいとのことでやっていないとのこと。
私は逆にこの経験後、ideco満額は正解だったと確信してNISAも増額しました。確かにママ友から紹介してもらった仮想通貨よりは利益率は悪いかもしれません。
しかし、もう10年以上継続しているidecoは元金の1.5倍以上になっています。
NISAはまだ3年ほどなのでidecoほどではありませんが、家族で総額100万円程の利益が出ています。しかもルールを順守すれば運用益に税金はかかりません。idecoに関してはさらに掛け金が所得から控除されますから立派な節税になります!
銀行に貯金しているのと比較すれば、運用益は雲泥の差。運用リスクも自分で分散できるので私は今のところ心よりおすすめしたいと思っています♪
\もしも自分で判断するのが難しい場合は、専門家に無料相談するのもアリですよ!/
資産運用に関しては、人それぞれ適切な形があります。○がそうしているので▲するというのは危険。自分に合った無理のない運用プランを立てることが大切です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます!
暗号資産/仮想通貨10のリスク、ご理解いただけましたでしょうか?
リスクが大きければリターンも大きい。暗号資産で運良くチャンスをつかむ人もいますが、大きく損をして人生を棒に振ってしまう人も数多く存在することもしっかりと頭に入れておきましょう。
個人的には、暗号資産の運用は、余剰資金または小額投資で「楽しめる程度」に行うのが精神衛生上好ましいのでは?と思っております。いや、idecoやNISAをしていないのであれば、仮想通貨の前にidecoやNISAに手を付けた方が良いかもしれません!!
これから暗号資産の運用をこれからスタートされる方は、まずはしっかりとリサーチをして詐欺やマルチ商法に気をつけてくださいね。
そして、暗号資産運用で得た利益は雑所得として給与所得と合算の上、しっかりと課税されます。現在暗号資産投資家は国に目をつけられている状態ですので、脱税とならないようしっかりと税金についても学んでおきましょう。
\脱税は立派な犯罪!税金を知ることは国民の義務!/