今この記事を読まれているあなたはきっと、現在所属している新体操クラブ(あるいは先生・コーチ)に何かしらの不満があるのでは?ーだからと言ってクラブ移籍にまで踏み切るのはいかがなものか?ー本当に迷いますよね。
この記事では、クラブ移籍を検討すべきタイミング、そして移籍に踏み切る前に必ずすべきこと5選をご紹介いたします。
移籍前にやること1:移籍検討のきっかけと理想環境をまとめる
あらゆるスポーツで良く耳にする『クラブ移籍検討』の心理としては大体以下の2つに分けられます。
- もっと大会に出たいのに、このクラブじゃお声がかからない!
- もっともっと上を目指したいけど今のクラブじゃ…
一つ目は選手に対してクラブのレベルが高すぎる場合。
二つ目は、選手に対してクラブのレベルが低すぎる場合。
どちらかによって、移籍先候補が全く変わってくるので、移籍を検討するようになったきっかけを明確化し、理想の練習環境を具体的かつ明確に洗い出して文字化しておくことをおすすめします。
それは、結果的に移籍先候補のチェックリストとして活用できます。
移籍前にやること2:指導者と腹を割って話してみる
小さな疑問や謎、心配事をもんもんとためてばかりいないでしょうか。
ー何故娘は選ばれなかったのか?
ー何故あの子より点数が低いのか?(【新体操競技の採点ルール】についてはこちら)
ーそもそも娘は新体操に向いてるのか?(【新体操適性検査】はこちら)
ーこのままとてつもない練習量を続けてどこに向かっているのか?(【新体操×中学生の現実】はこちら)
ーどうすればよそのクラブのあの子のように結果を収めることができるのか?【結果が出ない時やる事まとめ】はこちら)
選手やその保護者へのブリーフィングや面談の機会がなく、かつ大会で思わしい結果が出ない場合は特に、この様な疑問を抱かれることでしょう。
疑問が疑念や不信感に変わる前に、勇気を持って指導者の話を聞いてみましょう。もしかしたら、この時点であなた方親子のモヤモヤが一気に晴れるかもしれません。また、指導者の本質を見抜く良い機会にもなります。
ここで指導者がしっかりと向き合って話をしてくれなかったり、状況をごまかしたり、質問をすること自体を嫌がられたり、誠実さに欠ける対応をされた場合は、そもそも人間性に問題があります。確実に大した指導者ではないので即座に他のクラブを検討することをおすすめします。おそらく、長くいても良いことはないでしょう。
しかし、多くの場合、コミュニケーション不足であることが多いです。
是非、移籍に踏み切る前に少しずつでも良いので指導者の思いに少しでも触れられる様、心の距離を近づけてみてください。
移籍前にやること3:移籍によるリスクを把握しておく
他のスポーツもそうかもしれませんが、新体操界は、クラブ移籍にとても敏感であると感じます。野球やサッカー、バスケなどのメジャーなスポーツに比べ、クラブ数も競技人口も少なく、かつほぼ女だけの世界だからでしょうか?
移籍は、可能な限り角の立たない方向で行うことをおすすめします。
「移籍先のチーム名で出場した大会の審判に喧嘩別れしたあの先生が…( ゚Д゚)」なんてこともざらにありますからね。個人的な見解ですが、新体操は、ゴールを入れた入れないという分かりやすい競技でもなく、微妙なジャッジにおいては審判の個人的感情が採点に響かないとも限りません…。審判も人間ですからね…(微妙なジャッジが響く芸術得点Aについては『【新体操点数分析 Aとは?(芸術) Eとは?(実施)】点数が低い・点数が取れない理由・原因は一体何!?採点の仕方を学ぼう』をご一読ください)。
また、近隣クラブ同士での生徒の取り合いには特に神経を尖らせており、お互いの許可を得てからでないと…という暗黙の了解もある様です。練習場所が被ったりもする場合も非常に気まずいので、近隣クラブに移籍する場合は、かなり強靭なメンタルが必要となることは確実でしょう。
また、クラブを移籍するということは、仲間も変わります。移籍先のクラブで同程度のクラスに入れるのか、はたまた大会にすら出られるのかもわかりません。その様な状況に陥っても大丈夫か?お子様としっかり確認しておく必要があります。
新体操に限らず、移籍先で潰れてしまった子を何人か見てきました。そして、選手がまだ小中学生の場合、実は移籍自体子供の希望というより親の希望であったりします・・・(次章に続く)。
移籍前にやること4:本人は本当に移籍を望んでいるのかを確認
その様なリスクを踏まえた上で、本人が本当に移籍を望んでいるのか?本人がまだ幼い場合、それはただご両親が望んでいるだけの可能性もあります。
もし、そのクラブにいることが心底無駄であると判断できる場合は、ご両親が判断するのも一つの手かもしれません。幼いがゆえに移籍先にもすぐに馴染み、移籍時の大変だった記憶も忘れる可能性も高いようにも思います。
ただ、幼いがゆえに急に新体操を辞めたくなったり、精神的に不安定になってしまったりするリスクもないとは言えないのが難しいところです。
移籍前にやること5:移籍先候補を徹底的にリサーチしておく
移籍というのはある程度リスクも伴い、とてつもなく勇気の要ることです。
そして、クラブグッズを一からそろえなくてはいけないので、ただでさえお金のかかる競技なのに、更なる金銭的負担としてのしかかってきます(新体操の金銭的事情について詳細は『【新体操】費用確認は必須!かかるお金詳細大公開-週1から選手クラスまで – 学びのシェア。』をご参照ください)。
ここまでのリスク、そして金銭的負担をかけてまで移籍して、結果後悔…なんてことは絶対にしたくはないですよね?
後悔する可能性を極限まで低減させられるよう移籍先候補クラブを徹底的にリサーチしておきましょう。その際には、現在の不満を解消できることを基準にすることが一番。
そして、「あなたにとって良い新体操クラブとはどんなものか?」今一度お子様と確認しておくと良いかもしれません(良いクラブの条件は、『【新体操】良いクラブ・良い先生/コーチの選び方ー必須チェックポイント(実体験ベース)を暴露 – 学びのシェア。』にまとめております)。
まとめ
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
移籍って、「環境のせいにしているのでは?」と思ってブレーキをかけてしまうこともあると思います。現実は、それが正解であることもあれば、「環境を変えたから花が開いた」人もいる。正解はその人の数だけあるのです。
ただ、誰にでも共通していることは、今この瞬間は今しかないということ。
移籍するもしないも本気で検討して、悔いのない選択をしていただきたいです。
その選択がどちらに落ち着いたとしても、それはあなた自身とお子様が全力で考え抜いた結果。きっと良い方向に進んで行く、きっとそれが「最善の選択だった」と思えると、筆者は信じています。
今日もがんばる新体操キッズに幸あれ!(^^)!