晴れて大会に出場したのに、納得のいかない点数に首をかしげたことはありませんか?
「Aとは(芸術)?Eとは(実施)?具体的に何をどう改善すれば得点アップにつながるの?」
この記事を参考に、点数表を分析してみてはいかがでしょうか。改善策を見つけることで、あなたの悩みが晴れるかも。
明日から前向きに新体操(もしくはその送迎)を頑張れますよう祈りを込めて。
\DB(身体難度)、DA(手具難度)の分析は、以下の記事をご参照ください!/
新体操大会の点数:芸術点A・実施点Eを分析しよう
新体操は、参照するルールは同じなのにもかかわらず、実は大会や審判によって採点の厳しさに大きく幅があります。場合によっては、オリジナル加点ルール等もある場合も。
ですから、一概に「○ちゃんは~点だからスゴイ!」とは言えません。
大会の度にそのレベルを把握し、「自分が記録した点数が、周りの選手と比べどのような位置にいるか」で自分の出来栄えを把握するというような相対評価をしなければならないことを理解しておきましょう。
それを踏まえた上で、自分の点数表を分析していきましょう。この記事では、DA、DB、A、Eの中でもAとEに特化して分析していきたいと思います。
その前に・・・
\まずは得点表の意味や全体の見方を知りたい方はコチラ!/
A(芸術)の点数が周りの選手に比べて低い
選手にとっておそらくもっともしっくりこないのが、このA(芸術)の点数が低い場合。誰しもが採点にグレーな部分を疑ってしまうのは、おそらくこの得点域でしょう(2022年~2024年ルールで採用され、2025年~2028年ルールでも引き続き採用)。
「この漠然とした「芸術」という要素において、10点満点からの減点(芸術的欠点)をいかに減らすか?」
それは、確実な実施と表現力の向上、そして変化に富んだパフォーマンスと音楽との調和がキーとなります。順を追って説明していきます。
確実な実施に関するチェックポイント
これを踏まえた上で演技を振り返ってみて、以下の様なミスがなかったでしょうか?
- 演技構成上2つ必要なダンスステップコンビネーション中が手具の落下や転倒により一時中断された
- リズムが狂い、ダンスステップが8秒以下となってしまった
これらのミスの減点は0.5点の減点と非常に大きく、確実に実施したいところです。
また、手具の落下や転倒によるミスによって、フロア(空間)の四隅を上手に使うことができなかった場合にも減点対象となるので気をつけましょう。
表現力に関するチェックポイント
以下に、A(芸術)評価に大きく関わる選手の表現力についてのチェックポイントを列挙します。
- 動き(身体の表現)や顔の表情に、音楽と合った特徴が見られるか
- 選んだ音楽に合ったリズム感が演技から感じられるか
- 身体表現と表情×音楽に統一性がある
- 演技と演技のつなぎが滑らか
想像力を働かせて、曲に入り込む本格的な演技力が身に着けられると良いですね。
ただ、演技の統一性やつなぎの部分に関しては演技構成者の力量も大きく関係する微妙な部分です。選手自身が違和感を感じたり、スムーズにつながらない等身体の使い方で難点がある場合は、必ず先生や指導者に相談しましょう。
変化に富んだパフォーマンスと音楽との調和に関するチェックポイント
はっきり言って、選手にはどうしようもできない要素がこの部分には多く含まれているといっても過言ではありません。というのも、これらの要素は選手の表現力の問題も多少はあるかもしれませんが、大枠はそもそもの演技構成に関するものであるからです。
- フロア(空間)の四隅を使った演技になっている
- ダイナミックな変化が2つ以上ある
- R(リスク)の投げと受けがワンパターンでない
- 音楽規範に則っている(尺の長さや編集等)
- 細部にわたってしっかり振り付けされている
以上の項目について当てはまる場合は、同じチームの先輩選手の演技を見てみてください。クリアされていますか?
・・・・良く分からない。
ーそうなんです。素人に分かりにくい所が、この芸術得点の難しいところ。
私としては、少しでもモヤっとしているのであれば子供を通してコーチに確認するか、もしくは気軽にセカンドオピニオンとして専門家である第三者にみてもらうことをおすすめいたします。
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E(実施)の点数が周りの選手に比べて低い
普段の練習の質を上げるだけで点数の向上を望めるのがこの得点域(E:実施)です。要は、10点満点から演技中の技術的欠点を適宜引いていって算出した点数。
2025年~2028年に適用される新ルールでは、実施点であるEスコアにE難度という加点要素も加わりますが、それ以外は2024年までのルールと大きく異なる変更はありません(詳しくは、『【2025】新体操ルール2024年からの変更点・違いまとめーRG最新ルールの概要をつかもう』をご参照ください)。
身体の動きや手具の技術の芸術的欠点となる要素を徹底的に排除できるよう、日頃から意識して練習に取り組むことが大切です。
以下は、身体の動きに関する芸術的欠点の一例です。見つけられる度に0.1点の減点となります。
- つま先が丸まっていない
- 指先が伸びていない
- 膝が曲がっている
- 止まれない(グラグラしている)
- ルルベが低い
- 猫背
- 肩が上がっている
- 無駄な歩数
- 投げからの不正確もしくは美しくないキャッチ
たったの0.1点と思われるかもしれませんが、難度1つをこなすことができたって、たったの0.1点である場合もあると思うと、非常に大きな0.1点。
最も得点アップにつながるのは、このE(実施)の減点を減らすことではないかと筆者は思います。
ただ、ミスを恐れることによって、簡単で確実な演技構成となると、演技する本人もつまらなくなってしまいますよね。その辺の帳尻をうまく合わせ、先生・コーチとコミュニケーションを取りながら、バランス良い演技構成を見つけて行けるのがベストなのでしょう。
最近太ったりしていませんか?
太ったことによって以下の様なEの減点あるいは加点の減少に繋がる可能性があります。
- ジャンプの着地が重い(Eの減点)
- 開脚度が足りない(D得点の減少 ex: 0.5→0.3)
Eの減点をいかに減らすか!?については、『新体操E(実施)減点対象13選一覧:トレーニング以外で減点を減らす方法もご紹介』により詳しくまとめてあります!是非ご一読ください。
まとめ
Aとは(芸術点)?Eとは(実施点)?しっかりと理解できましたでしょうか?その点数が思うように伸びない原因は見つかりましたでしょうか?
この記事が、読んでくださっている皆さんの新体操ライフに少しでもお役立てられたら幸いです。
DB、DAの点数が伸びなくて悩んでいる方向けにも記事『【新体操得点 DB/DAとは?】点数が取れない!低い!理由は!?採点の仕方を勉強しよう』を書いています。よろしければご参照ください!
今日も新体操の練習に励む選手達、送り迎えに励むお父様お母様に幸あれ!