元オリンピック選手(フィギュアスケート)ー本田高史さん、安藤美姫さんが指導するフィギュアスケートスクールが、保護者らにより「モラハラ」、「不透明請求」を告発されましたが、この情報の信憑性を私自身が保護者としてある新体操クラブに所属して得た情報や実体験を基に徹底分析。
指導者による不透明請求、生徒へのえこひいきや暴言…今回はフィギュアスケート界の一例ですが、これって新体操やバレエ等同様の世界でもよく耳にする内容…だったりして?
高橋大輔さんや浅田舞さん等のコーチも務めていたプロフィギュアスケーター・本田武史さん(42)が主宰のスクールで、複数の保護者たちからモラハラや不透明請求の告発が相次いでいることや、コーチを務めている安藤美姫さんについても、モラハラを訴える声も上がっていると週刊誌『週刊新潮』が報じています。
本田武史&安藤美姫にモラハラ疑惑で物議。本田チームの保護者が不適切指導を告発、関西大学で新たなトラブル勃発… | 今日の最新芸能ゴシップニュースサイト|芸トピ (geitopi.com)
この記事を書く前提として
今回の様なゴシップ記事に共通して言えることですが、【一部の立場の一部の人々】の告発の、更に【ほんの一部を切り取った話】が大きく取り上げられ記事にされていることも多々。
本田武史さん、安藤美姫さんのこれまでの努力や功績、人格そのものをも非難するような誹謗中傷、または、間接的にそう捉えられるような発言はあってはならないと思います。
また、今回の件で精神的に深刻なショックを受けた生徒さんがいらっしゃったとしても、その方を非難するような気持ちは一片もなく、私自身の実体験と見聞を基に考察した結果をまとめましたことを前提とさせていただきます。
えこひいきや不透明請求、暴言…
これらのどれもが、以前所属していた新体操クラブでもありました。
保護者の品格1:美の世界における不透明請求の現実を知る
「遠征やら合宿やら発表会の実費は不透明で当然。明細は開示するべきものではないし義務もない」
保護者からの情報開示に対して、某新体操クラブの代表より残念ながらこのような回答を頂いたことがあります。また、他のクラブでもそうしているとお話していらっしゃいました。
不透明請求は、「新体操クラブでは普通のこと」らしいし、現実に当たり前に不透明請求しているクラブは複数存在している様です…
いや!しかし、監査体制も整っていて、組織としてしっかり成り立っている新体操クラブもあります。つまり、一部のクラブにはそのような悪習が依然としてはびこっているという現実があるわけです。
利用者である保護者は、子供を預けているクラブをしっかり見極めなければなりませんね。
今回、告訴された本田さんのフィギュアスケートスクールの合宿代架空請求の金額(交通費やレッスン料含まず15万円)とは程度の差こそありますが、やっていることは某新体操クラブと同じこと。本田さんも、『他のスクールも同じことやっとるやん!普通やん!』と思われたかもしれません。
ただ、本田さんは、保護者からの申し立て後に明細を出すようにしたそうです。要求があった段階でしっかり修正している様なので、『健全なスクール代表者ではないですか!』と筆者は思ってしまいました。
高額な合宿代に関しても、元オリンピアンという箔の付いた指導者が引率するとなると、一般のクラブと大きな料金の差が出ても致し方ないというようにも感じます。
ちなみに、元オリンピアンじゃなくても、お高いホテルに泊まるお金を保護者に出してもらうことはある様です…よ。
保護者の品格2:指導者の暴言…被害妄想かも?
あなたなんか出ても最下位
今回取沙汰されているのが、安藤美姫さんがある生徒に伝えたこのセリフ。前後の文脈が全く分からない中、この言葉だけが不幸にも飛び回っている印象です。
内容にもよりますが、確かに、実際大会に出ても最下位ではモチベーションを上げるどころか、厳しい現実にショックで凹みます。
出場している他のチームと演技内容のレベルが桁違いで、「こんなにレベルが高い大会に時間とお金をかけるのなら、練習していた方が良かった。なぜ教えてくれなかったのか。」と憤りを感じたという話も聞いたことがあります。
経験1年未満の選手がオリンピックに出場するのが無謀である様に、出ても最下位かもしれないと予想できる選手が無理をして出場するのは同じく無謀。確かに上手な選手の演技を間近で見ることも大切ですが、背伸びしすぎることなく、成長に応じて一歩一歩着実にこなすこともまた大切です。それも無視して出たいというのであれば、「ビリでも良いから出てみたいんです!」という熱意を伝えてみては良いのではないかと思います。
安藤さんの様に、事前にしっかりと教えてくれるのはとてもありがたいことであると個人的には思ってしまいました。
実力以外の面でも、そもそも大会に出場するには、遠征費用や衣装代、コーチ達の引率代、応援などお金も時間も手間もかかりますしね。
子供のやる気がない
「やる気がない」と言われて、「どうしてコーチにそう思われるのか?」「本当にやる気がないのか?」まずはコーチや子供に確認をしたのでしょうか・・・。
やる気がなければ教える気もなくなるのは人間として当然の心理で、それを保護者に伝えるのは誠意があるからこそでは?
「出ても最下位」にしろ「やる気がない」にしろ、そのくらい言われても「見返してやる!」と頑張れるメンタルのある子が伸びる、「なぜ我が子がやる気ないと言われるのか?」観察し、我が子と問題を解決しようとする親が伸びる子の親であると筆者は思います。
今その瞬間も、お子さんだけでなく保護者も見られています。
お子様の告げ口にいちいち振り回されていると、成長の機会を逸する可能性もあります。
筆者は平成時代を生きてきた中年ですが、そんな私でも今の時代、なんでも「暴言」扱いで「少々子供を守りすぎでは?」と思うことが多々あります。
とはいえ、指導者のモラハラやパワハラがまぎれもない事実で、子供からの切実なSOSである可能性もなきにしもあらず・・・(指導者が、生徒の演技を見て「うわっ、きったね~。」なんて笑いながら品のない発言をしてしまうクラブもありますからね。)。
判断が難しいところですよね。
今回の安藤美姫さんのこの発言に関しては、文脈を見れば何ら問題のないことだったのではないかと思いたい気持ちでいっぱいですが、厳しい立場に立たされているという印象です。
誠意をもって指導に当たっていたのであれば、きっとこれから安藤さんを擁護する人たちが現れてくるでしょう。
一度は暴言と捉えた選手達も、真意を知って前向きに頑張っていけますように。
心より応援しています。
保護者の品格3:えこひいきは普通
「ひいきされている選手はどういう子か?」観察してみましょう(実際それがひいきなのかどうかはさておき)。
自分の子がもっとも可愛いいし、一番見てもらいたいのは、どの親にとってもそう。その気持ちが前面に出過ぎて、少し客観的にものを見れなくなってはいませんか?
「うちの子が選ばれないのはオカシイ!」と騒いでしまう保護者は、どうしてもある一定数存在します。そして、大抵このようなタイプの保護者は美を競う芸術的な競技に多い印象があります。
なぜなら、そのような競技の『良』の判定基準自体がとても難しく、専門家でない保護者が具体的な優劣を判断できない部分が大きいからです。
そして、そのひいきと思われている対応も、積極的に聞きに来る結果、指導の回数も必然的に増えているだけのことかもしれませんよね。頑張っている子は、自然にやる気を認められ、伸びて行きます。指導者の熱が入るのも無理はありません。
\ 上達の早い子の習慣はコレ! /
ただ、客観的に見てもおかしい場合もなきにしもあらず。
それは、究極ひいき対象の子以外の子達の無視や指導不足にもつながるほど。
特定の子だけ手厚く指導する・・・
うちの子への指導が足りない・・・
ー私自身、様々なクラブの保護者から良く耳にする苦情です。
コーチの対応や指導、子供達の行動をよーく観察しておきましょう。
よーーく観察した上で、まずはクレームではなく相談を。
誠実さを感じない等不信感をもってしまったら、水面下でクラブ移籍のための準備をされたほうが無難でしょう。
\ 移籍するなら、その前にすべきことがあります! /
保護者の品格4:もっと賢くなる必要あり
~業界の保護者の皆様へ~
本当に上手くなりたいと願う子供達を常にニコニコ指導するのは、無理です。
厳しさも必ず必要になってくるはず。指導を見て、「ああ、うちの子が可哀想」なんて思ってしまうようでは、お子様はのびません。お子様も、「自分は鬼コーチに指導されて可哀想」と思うようになり、指導者に反発心すら抱くようになってしまいます。
親として、指導者とコミュニケーションを取ったり、情報収集したり、子供のモチベーションや技術をどう伸ばすかを考えたり勉強したり、していますか?
「高いお金を払って優秀な指導者に丸投げすれば上手くなる、オリンピック選手が育つ」と思ってはいませんか?
\ 教室が良ければそれでOK…じゃない!新体操上達の鍵とは? /
子供を伸ばしたいのであれば、親も感情に振り回されない賢さを身に着ける必要があるのです。
もし、指導方針が合わないのであれば、指導者の質を変えようとするのではなく(質を変えるのは無理)、指導者自体(スクール)をかえるようにしましょう。
・・・自戒も込めて。
\ 指導者に疑問を感じている場合は即コレ!/
著名人だからこそ告訴されるという現実
この様に、どの事例も個人経営のクラブでは多々あることなのです(本当に良く聞きます)。
しかし、金額が大きいことと、著名人であることで大きく取沙汰された結果悪目立ちしてしまう点は否めないですね。
以下より、クラブチーム指導者(先生)の品格をご紹介いたします。
指導者の品格:業界の当たり前に甘えない
~業界の指導者の皆様へ~
保護者は想像以上にお金にシビアです。
普段の指導内容や方針、料金体系、大会出場や応援等気に入らないことがあればあるほど、腹の底で「明細出せや」「うちの子の何が悪いんじゃ」「今うちの子に何言った!?怒」と思っております。
指導者は往々にして時に自分の力を何か勘違いしてしまうこともあるようですが、保護者は金銭のやり取りのあるお客様でもあります。顧客の不信感が募る前に保護者から信頼されるような誠意のある行動を取りましょう。
そして、費用対効果を常に意識して指導してくださいますと幸いです。
\ 保護者の金銭感覚を赤裸々に綴りました。 /
他にも、『子供が続けたい!良い教室/習い事の先生特徴6選ー続かない、飽きっぽいは本当?』に生徒が長続きする指導者・スクールの特徴をまとめました!スクールの指導方針や保護者対応方針(保護者の皆様は、このような理想が現状どの程度叶っているか)を今一度見直してみるのも良いかもしれませんね。
まとめ
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
先にご紹介した保護者の品格を持ち合わせた上で、指導者との相性を見ることは非常に大切です。
どんなに高額を積んで、功績のある指導者に学んでいても、保護者と生徒が不信感を抱きつつ教わっていれば何も吸収できません。私自身、保護者に誤解されて、もったいない指導者を沢山見てきました。
とりあえずは一度、その指導者を信じて委ねてみませんか?
おかしいと思ったら一度直接話してみませんか?
それでも無理なのであれば、移籍を検討してみてはいかがですか?
お互いの幸せのために。
頑張っているすべての選手達、そして保護者の皆様、指導者の皆様に幸あれ!
心より応援しております。