『新体操はお金がかかる』
聞いたことはあるけど、実際のところ、何にどのくらいかかるの?
具体的な情報ってなかなかないですよね?
ここで、長年ある新体操クラブ大会クラス(競技クラス/選手クラス)に所属してきた筆者より、実体験に基づく費用を細かい所まで漏れなく共有させていただきます。
※昨今新体操用品の値上がりが顕著なので、部分的に修正を加えております(2024年6月)。
- 年間お月謝=約360000円(週1約48000円~)
- 5つの手具代=計39000円~
- シューズ代=約2500円/1set
- 練習ウェア購入費用=約16000円~
- トレーニング用品購入費用=約12000円~
- クラブウェア・大会用ウェア購入費用=約60000円~
- レオタード・衣装購入費用=約106000円~(選手以外26000円~)
- メイク用品購入費用=約20000円~(選手以外:数千円程度)
- 【選手】大会費用=約18000円/1回
- DVD/ブルーレイ代=約4000円 × 出場大会数
- スポーツ保険=約1000円
- 選手登録料(選手のみ)=約2000円
- 合宿=50000円~
- 謝礼=∞
- 新体操選手・年間合計費用=なXXXXXX万円!?
- まとめ
年間お月謝=約360000円(週1約48000円~)
【例】週1コース:月約4000円~
選手:平均月約30000円~
『お月謝には何が含まれるのか』しっかりご確認ください。
万が一、振り付け代や音楽編集代が含まれていなかった場合、発表会や大会で演技を作成してもらう都度、規定の料金を上乗せしてお支払いすることになってしまいます。
ここで記したお月謝は、振り付け代や音楽代込みの料金です(大会引率費等は含まない)。
5つの手具代=計39000円~
物価が上昇している昨今ですが…。新体操用品も漏れなく値上げされています(汗)
新体操は、基本5つの手具を使って美しく演技をスポーツです。ですので、新体操を習うとなれば、遅かれ早かれ5つの手具をそろえることになります。
きっと、そこまでは誰でも想像ができますよね。
実は、この手具…買い替え・または追加購入を迫られる機会が結構あったりします。理由は以下にまとめました。
- 経年劣化
- 度重なる練習による摩耗・破れ・傷
- 当たり所が悪く破損
- 天井に置き去り
- 大会出場に伴い予備手具の準備を求められた場合
- ジュニア→シニアルールへの移行に伴うサイズ変更
- 身長の変化によるサイズ変更
- 予備手具を個人で準備する様に言われた場合
では、次に個々の手具の価格帯を見ていきましょう。
ロープ=約6000円/1
身長によって都度調整が必要です。
リボン=約10000円/1set
- リボン:平均3~4000円/1つ(3~6mと長さにより異なる)
- スティック:平均3~8000円/1つ(50~60cmと長さにより異なる)
- リボンジョイント:約1500円/2つ
ジュニア(~中3)からシニア(高1~)に移行時にサイズ変更があります。
\リボンの選び方について詳細はこちらの記事をどうぞ/
フープ=約6000円/1set
- フープ本体:約3000円/1つ
- フープテープ:約3000円/1つ
身体の大きさに伴いサイズが変わります。
また、フープテープで曲のイメージに合わせて装飾する必要があり、テープを何色使うかによって費用が異なります。2色使いも良くするので、その場合はテープだけで倍の費用がかかります。
そして…投げを落としてしまった時など、当たり所が悪いと急に割れることがあります…。
クラブ=約9000円/1set
ジュニア(40.5 ~中3)からシニア(44cm 高1~)に移行時にサイズを変更しなければなりません。小さな頃は、40.5cmよりも更に小さいサイズで練習していました。
\グラデーションタイプがかわいい!↓ジュニアサイズです/
ボール=約10000円/1
使用していないと経年劣化が激しいのがボールです。小さい頃は、単色のジムボールでお安く済みますが、公式大会では認められていないサイズの様です。直径18.5cm以上、重さ400g以上のボールが、公式大会で認められている規定サイズで、小学生から大人まで同じサイズです。
手具は必ず『検定マーク』と『ブランドロゴ』のついた品質の確かなものを選びましょう。フリマサイトで古すぎるものを購入した結果大会に出られなかった…なんてことがない様に細心の注意を払う必要があります。
シューズ代=約2500円/1set
シューズは、まず大会に使えるシューズとそうでないシューズがあるのと、本人のクセ等により適切なシューズを着用した方が良い為、指導者から具体的に指定されるケースがあるので、本人や保護者が勝手に選んで購入するものではありません。
そして、練習量が多ければ多いほど、すぐに穴が開きます。足の裏に穴が開いてしまうと違和感があり演技に影響しますので、新調するしかないという・・・。
週5~6日の練習で、大体2ヵ月に1回は購入していました。
練習ウェア購入費用=約16000円~
【例】オールシーズン用:11000円~
冬に別途必要なもの:5000円~
新体操の練習は、基本体育館。学校の体育館や自治体の施設を利用することが多いので、大抵夏は蒸し風呂、冬は極寒の環境での練習となります。
体育館によっては冷暖房完備ですばらしい設備もありますが、それを使用するか否かもお金がかかりますので、指導者の裁量なんですよね(汗)。
身体を守るためにも、適切なウェアを準備してあげることは必要不可欠と言えます。
【オールシーズン用】
- セパレート:約5700円
- 1.5分丈スパッツ:約2500円
- サポーター(膝):約3000円
【冬に別途必要なもの】
- レッグカバー:約2500円
- ボディウォーマー:約2500円
トレーニング用品購入費用=約12000円~
【例】代表的なトレーニング用品:12000円~
生徒に必要と思われるトレーニング用品を都度購入する必要があります。その一例として、おそらく選手であれば全員所持していると思われる代表的なものを以下に記載します。
- バランスブロック:約8000円
- ヨガマット:数百円~高額なものまで
- ターンボード:約2000円~高額なものまで
- ダンスバンド:約4500円
クラブウェア・大会用ウェア購入費用=約60000円~
【例】オールシーズン用:約16000円(クラブトレーナー&Tシャツ、指定パンツ)
冬用に別途必要なウェア:約34000円
入会時にクラブ専用のTシャツやウィンドブレーカー等を購入する必要がある場合がほとんどです。また、大会に出場する際には、服装が定められているため、規定に合わせて購入が必要です。
【オールシーズン用】
- セパレート:約5700円
- クラブTシャツ:約2500円
- 指定パンツ:約7600円
【冬用に別途必要なウェア】
- クラブトレーナー:約4000円
- クラブアウター上下:約30000円
レオタード・衣装購入費用=約106000円~(選手以外26000円~)
発表会=約26000円~
【例】発表会費:約5000円(クラブによる)
発表会用レオタード(オーダーメイド、装飾なし):約10000円~
ボディファンデーション:約5000円
発表会用ダンス衣装・飾り:約6000円
基本、発表会に出演する演目で必要な衣装は別途準備する必要があります。
新体操クラブですので、基本レオタードは最低一着は用意することになるでしょう。よって、その下に着用するボディファンデーションも必ず一着必要です。
新体操演技の他に、ダンス等の演目が作られることが多々あります。その場合は、指導陣が指定した衣装を購入もしくは材料を購入して制作する必要があります。クラブによっては、一度着たダンス衣装は使いまわさないので、毎年何かしら購入が必要です。
諸費用は、指導陣のこだわりと思いやりの度合いによる部分が大きいのが少し恐ろしい所ですね。
私が所属していたクラブは、ある程度購入代金の相談をしてくださってありがたかったです。
発表会にかかる費用についてはバレエとの比較も併せてより詳細(様々な可能性を加味)を『新体操の発表会いくらかかる?費用完全公開!~それでもバレエより安いの?』にまとめました。是非ご参照ください!
大会用レオタード=約80000円~(2着)
※装飾込みでオーダーする場合や、キラッキラの既製品を購入する場合は大体1着5万円以上はするので、自宅でできる部分はやった場合の費用を記載しています(新体操キッズ保護者として必須の裁縫道具に関しては、『新体操レオタード作り/手直しに必要な道具&材料6選!ー『これだけは押さえておきたい』集めました』をご参照ください)。
手具によって、音楽も違えば演技も異なるので、基本そのイメージに合わせた色やデザインに合わせたレオタードが持っている演技の数だけ必要となります。
ただ、一回の大会で3種目以上演技するのは、高学年かつレベルがかなり上がってからのこと大体の場合は2着を着まわす感じになるでしょう。全て別のレオタードを準備しなくても良いとされる場合もありますので、金銭的にきつい場合などは、指導者に相談すると良いでしょう。
また、出場する大会によって、レオタードの装飾具合(気合いの入れ方)は異なります。例えば、全国クラスの大会と、クラブ主催の初心者向け大会でしたら力の入りようが全然違いますよね?
キラッキラのレオタードの装飾を親が頑張る場合、レオタード代+1~20000円はストーン(ガラスストーン)や追加装飾生地代として加味しておいた方が良いでしょう。大きなストーンはお値段が張りますので、意外と大きな出費です…。
もっと輝きが増す様、スワロフスキーのストーンで装飾を!等こだわりがある場合、プラスいくらかかるのでしょう・・・。我が家にはとてもできず、試したことがないので分かりませんが(笑)
とりあえず、大会の度にストーンが落ちることも頭に入れておくと良いかもしれません…
\レオタードの購入時の注意点やおすすめの購入先についてはこちら/
メイク用品購入費用=約20000円~(選手以外:数千円程度)
【例】筆者の場合:長年かけて約20000円~
大会や発表会の時に、イメージに合わせたメイクを施す必要があります。チャコット等メーカーのメイク用品を買うも良し。100均で済ますも良し。
ただ、頻繁に使う様でしたら、お高くついても新体操用に作られたメイク用品を購入することをお勧めします。汗や涙に落ちにくく発色が良いので、最も失敗が少ないでしょう(新体操用のおすすめメイク用品については、『【子供の新体操メイク】ポイントとコツ6選とNG例ー大会用おすすめメイク用品もご紹介』をご一読ください)。
【選手】大会費用=約18000円/1回
基本的に、1年間で大体何回くらい大会に出られるのか?場所は?
先生やコーチの引率代等は実費計算か否か?定額であれば、引率代にはどの経費が含まれているのか?
審判員を要求された人数クラブから出せない場合があるのか?
出せない場合、一人につき約10000円程請求されるのですが(大会により異なる)、それを出場選手が払う必要があるのか?
大会に関しては、色々と確認が必要ですね(新体操大会時の親の持ち物については、『【新体操】大会時親の持ち物チェックリストー「持ってて良かった10選」』に詳しくまとめました。是非ご参照ください!)。
大会にかかる費用例(筆者の場合)
- エントリー代金:約3000円/1種目、約5000円/団体
- 自身の交通費/食事代:約3000円
- 審判代:約3000円(選手3人で割った)
- 引率代実費(指導者の交通費、食事代、宿泊代等):数千円
DVD/ブルーレイ代=約4000円 × 出場大会数
大会や発表会にブルーレイ/DVDは付き物!子供は必ずほしいと言うし、自分も「記念に買っておこう!」となります。
任意とはいえ必ずかかるものと思っておいた方が良いです・・・。
発表会のDVD/ブルーレイは、6000円程が相場かと思います。
スポーツ保険=約1000円
選手登録料(選手のみ)=約2000円
公式試合に出場する場合、あるいは、その年に出場する可能性がある場合、必ず選手登録が必要になります。
合宿=50000円~
コロナも収まり、長期休暇時の強化合宿も再開されたクラブも多いのではないでしょうか?
こちらは、宿泊先がどこかによって費用に大きな差額が生じますので、『2泊3日/コーチ料はお月謝とは別/宿泊先は通常のホテル』という前提で換算いたします(指導者だけ特別なホテルという場合もなきにしもあらず…)。
謝礼=∞
これが一番怖いやつですね。
クラブによっては、クラブ外にはオブラートに包みたい点ではないでしょうか。大会ごと、発表会ごとに先生やコーチへ感謝の気持ちを込めてプレゼントや謝礼を贈呈する習わしがあるクラブがあります。年一回程度の感謝の気持ちを込めた数千円程度のお礼でしたら気持ちよくできそうですが、数万円を個々人で包む等・・・バレエ界の友人から聞くことがあります・・・。
新体操でもバレエを取り入れているからか!?大会の度に何か個人的にプレゼントをする風習があるクラブもあるようです。入賞なんてしたもんなら、その謝礼は奮発しなければならないとかなんとか・・・?
入会してみないと分からない点ではありますが、非常~に、入会前に知りたい点ですよね・・・。
新体操選手・年間合計費用=なXXXXXX万円!?
年間:731,500円※1
今回カウントした大会年三回出場は、おそらく育成クラスくらいの出場数かなと思います。
それでこの料金・・・。
しかし購入した物品やウェアに関しては、残るものも沢山あります。
それを加味しても、レオタードはサイズアウトで数年おきに作り変えますし、壊れて買いなおすものもありますので、やはり…平均して年間50万円は最低でもかかるのではないでしょうか。
選手クラスは、ほぼ毎月大会なんて結構あること。
・・・となると、本格大会コースは・・・・
年間:929,500円 ( ゚Д゚)Д゚)
もう、普通のご家庭だったら悲鳴の出る域です(経験値は上がりますが・・・)。
新体操は、レオタードや個人レッスンの組み込み等、お金なんてかけようと思えばいくらでもかけられるスポーツ。レオタードのストーンなんて、ガラスではなくスワロフスキーなんか使っちゃったらストーンだけで数万円軽くすっ飛びますからね。
年間100万円かけている方も結構ざらにいらっしゃると思います。
・・・この様な情報があまりないのは、きっと皆さん、どの程度お金をかけたか計算するのが怖いし、とても言えないんですよね・・・(私は怖くてしばらく計算できませんでした)。
ドン引きされること間違いなし!
まとめ
いやはや、どのような競技も本格的に取り組むとお金がかかるのは同じとはいえ、今改めて思いました…(※まだまだ抜けもあるかもしれませんが、気づき次第追加していきたいと思います。)
新体操という競技にかかる金銭的負担は、数々のスポーツの中でもトップレベルであるのは間違いないでしょう。
ダントツでお金がかかりますが、華やかでかつ、ダイナミックで見ごたえもある、とても魅力的な競技である新体操ー
今のめり込んでいるかたも、これからのかたも、誤解なく気持ちよく進めていくためにも、金銭的な部分もしっかりと情報として入手しておきましょう。
親子で選んだ信頼する指導者の方と共に(ココ大事)、充実した新体操ライフを過ごされますように(信頼できる優れた指導者の選び方は『【新体操】優れたクラブ/先生/コーチの選び方ー必須チェックポイント(実体験ベース)を暴露』をご参照ください)!
心よりお祈りしています。
- ここでは選手一例として、以下の条件で算出いたしました。
・手具等の購入品は最低数(1回、予備手具なし)
・大会出場は個人2種目年3回、DVD購入費用(4000円×3)を含む
・発表会は年1回、DVD購入費用(4000円)を含む
・選手の月謝代は3万円とする
・謝礼・発表会用レオタード代は含めないこととする
・シューズは年間5回購入したとする
・メイク代は年間3000円とする
↩︎